フレンチトラッドのススメ

こんにちは。漆畑です。

4月末にリリースさせていただいたYELLOWS PLUSの別注OSCARはおかげさまで多くの方から反響をいただきました。

YELLOWS　PLUS　別注OSCAR ￥33,000

色によってはすでに完売しているものもあり、他の色も残り僅かとなっております。

私たちがこのモデルに着目した経緯は、10数年ほど前からのアメリカントラッド、ブリティッシュトラッドといったトラッドスタイルへの再評価の流れから、そのどちらともまた違うテイストを醸す“フレンチトラッド”への関心からです。

アメリカントラッドにはウェリントンやボストンといった定番が、ブリティッシュトラッドには細身でエレガントなメタルフレームがよく馴染み、弊社ではその時代の空気に合ったモデルを“FISH&CHIPS”や“Trip”というオリジナルブランドを通して過去にご提案してきました。

クラシカルなデザインは長い月日をかけ、いっときのトレンドではなく定番として幅広く受け入れられていますが、クラシカルなデザインと一口に言ってもスポットを当てる時代や国でデザインは様々です。

今、アパレルの世界ではヨーロッパ古着が盛況で、ミリタリーやアウトドアアイテムをネタ元にしたリメイクも活発に行われています。

メガネ業界でも“クラウンパント”というヨーロッパでもとくにフランスの50〜60年代に人気を博したカタチが大流行し、様々なブランドが様々な方法で取り入れました。

そんな流れの中、2020年にリリースされたモデルがYELLOWS PLUSのOSCARでした。

コテコテのクラウンパントではなく、現代的なバランスにアップデートされながらも当時の佇まいを感じさせるデザインで、まさに今旬なデザインと確信しました。セルロイドを使ってそれをよりマニアックに掘り下げたモデルが別注のセルロイド版OSCARです。

人気モデルの在原みゆきさんもこのモデルを気に入ってくださるなど、“フレンチトラッド”の流れを汲んだ別注OSCARはジェンダーレスな関心をいただきました。

在原みゆきさん

また、トレンドも少し潮目が変わってきているようで、ゆったり、オーバーサイズ、ルーズな着こなしも一定の流行の山を越え、“テーラード”、“セットアップ”、“タイドアップ”といったトラッドワードがアパレル業界、雑誌業界から聞こえてきています。トレンドの巻き戻し作業が始まったようです。

眼鏡もトラディショナルに掛けるかっこよさ、凛々しさがあり、興味が深まるにつれ、より本格的な着こなしへの欲求というか憧憬のようなものに突き動かされるというのはよくわかります。

今スポットが当たっているのはフレンチです。

今月発売された雑誌2ndの表紙を飾ったのはジャン=ポール・ベルモントでした。“フレンチトラッド”をテーマに誌面の中で披露していたスタイリングの見事なこと。上品さと抜けのバランスは絶の妙で、とても鮮烈でした。

また今年の2月、映画評論家の江戸木純さんが企画した「ジャン＝ポール・ベルモンド傑作選」が大盛況だったそうで、今月はやくも第二弾が上映され、引き続き大盛況とのことです。　https://belmondoisback.com/

昔を懐かしむ世代だけではなく、20〜30代からの関心も非常に高い企画だそうで、このようなことからもいろんなカルチャーが“フレンチトラッド”とリンクしているように感じています。

ファッションは基本的に自由です。その自由さをトラディショナルなスタイルに取り入れているのが“フレンチトラッド”なのかなと自分は解釈しています。“フレンチトラッド”ってなんだろう？そう思われた方、今月の2nd、女性にもオススメです。

そして改めて昔のアイウェアデザインがすごいと感じるのは、ルーズなストリートファッションであれ、大人のテーラードファッションであれ、トレンドの波が動いてもフレキシブルにコーディネートができるということです。

“フレンチトラッド”を少し気にしつつ、みなさまのオリジナルファッションを見つけてください。

(プレス　漆畑)

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