こんにちは漆畑です。
国内での買い付け報告をG.B.Gブログでも行っておりますのでそちらも合わせてご覧いただけたら幸いです。
前回ブログ →「2017AW 買付けスタート」で今シーズンの展望はすでにさせていただきましたので今回はその肉付けや補足を。
画像がオープンにできるものを例にトレンド傾向をご紹介します。
まずは注目のシートメタルからアイシーベルリンを。
私たちバイヤー間でもとても評価が高かった新カテゴリーのシルクコレクションは非常に繊細なラインが特徴です。シートメタルでありながら糸のようなライン。玉型もとても綺麗です。このモデルには新しいヒンジ構造が採用されており、ブランド創設以来初の新構造となります。
同カテゴリーとなるマイキータからも“LESSRIM”という新コレクションがリリースされました。リムを極限までスリムに。考え方は似ていますね。こちらも非常に感度が高いコレクションでした。
これは新作ではありませんが個人的にとても気になるのはマイキータのマイロンコレクション。3Dプリンター技術を使ったアイウェアでは他を圧倒する感度です。とても将来性のあるシリーズだと思います。
最先端技術という面ではこんなものも提案されていました。
まだまだ発展途上かとは思うのですが、ワンタッチでレンズが遠近両用にチェンジするという面白い発想のアイウェアです。今後AIなどの発達により最先端テクノロジーが眼鏡の分野にも応用されていくでしょう。そういった領域にも目を光らせておく必要があります。
さて続いて少し素材の話を。
“インジェクション”という言葉をご存知の方はおられますか?
わかる方はなかなかのツワモノですね。
私たちが取り扱いするプラスチック製眼鏡の多くはアセテートとかセルロイドを使った眼鏡です。これらのプラスチック素材は基本板状になっていてそれを切削やプレス加工を経て形にしていきます。それに対してインジェクションの眼鏡は液化されたプラスチック樹脂を鋳型で成形していく大量生産型の作り方です。昔のインジェクションは質感が悪く安っぽいもので色のバリエーションも少なくハナモリもバフ磨きもできません。なのでセレクト系の眼鏡店ではずっと毛嫌いされていました。
ところが近年のインジェクション技術は目覚ましく進化し、適材適所に使えばその特性が活かせる素材になっているのです。これはある意味量販型眼鏡店の恩恵と言えるかもしれません。大量生産、低価格で販売するためにインジェクションは量販店と相性が良くこの分野が発展しました。
写真はエイチフュージョンの新作に採用されているテンプルパーツです。このプラスチックは一見インジェクションには見えません。色も綺麗で艶感もあります。ところがこれはインジェクションなのです。染料を練りこんで色出ししているためバフ磨きも可能で、一番の利点は生地が縮まないことです。通常写真のようなパーツが使われた眼鏡を永く使用していくと生地が縮み、いずれ隙間ができてしまいます。しかしインジェクションパーツは縮まず軽量です。とてもプロフェッショナルな素材選びだと思います。一見わかりにくい部分ですがユーザー目線で細やかに物作りしていくのは日本ブランドならではですね。
昨年から増えてきたダブルブリッジやバーブリッジは今年も随所に提案されていました。とくにラウンドやボストン型との組み合わせは旬な感じです。
リンドバーグ
オリバーピープルズ
イエローズプラス
ちなみにイエローズプラスの会場は連日大盛況だったようです。
今もっとも旬な日本ブランドですからね。
他にも旬な情報がいろいろありますのでぜひ店頭に足をお運びください。
(プレス 漆畑)
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