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The spectacle vintage eyewear special showcasing ~PART.1 The story

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November.

2017.

こんにちは漆畑です。

 

気がつけば一年もあとわずか。月並みですが一年早いですね。

 

デコラ東京の本年のイベントのトリを飾るのはヴィンテージアイウェアコレクションの最高峰、ザ・スペクタクルです。

 

海外ではRetro Specsの方が通りがよいかもしれません。日本では商標の問題でこのブランド名が使えなかったのですが同じブランドです。インスタグラムにThe spectacleのオフィシャルアカウントがないなーと思われていた方、Retro Specsで検索してみてください。

 

さて、本ブランドは過去に神戸店でトランクショーを開催したことがあり、かれこれ15年くらい前でしょうか。大変な人気を博したイベントでお客様からのリクエストも多いイベントでした。満を持して久しぶりの開催となります。

 

 

 

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このブランドを立ち上げたのは大変な根気を持つ1人の情熱家でした。

 

 

その名は “ ジェイ・オーウェンズ ”

 

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ザ・スペクタクルは未使用のアンティークフレームでありながら、様々なカスタマイズに対応する修理可能なコレクションです。コレクションされているのは主に1920年代の~60年代までの金張りで作られたメタル製眼鏡とプラスチックフレームです。未使用という点は本ブランドの強烈なストロングポイントです。

 

(※先月姉妹店G.B.Gafas KYOTOで開催された際のブログも内容重複するところがございますがよろしければこちらも。→ G.B.Gafas ブログ 「ヴィンテージフレームの世界」)

 

 

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言葉にしてしまうとふーんと思われる方もいらっしゃるかもしれません。

 

これがどのくらい凄いことか。

 

まずアンティークを何十年も修復が可能なくらい集めることはどんなに大変なことでしょう。

 

ジェイ氏は大学卒業後キャンピングカーを使って全米各地をアンティークフレーム収集の旅に出ます。元々骨董や歴史、名所旧跡などに関心の高かった氏は、30年代の金張り眼鏡を自分が掛けるために修理して使っていました。次第に友人からも修理を依頼されるようになり、アンティーク眼鏡にビジネスの魅力も感じるようになりました。

 

その旅で氏はいくつかの幸運な出会いに恵まれます。

 

サンフランシスコで出会った80歳の老オプティシャンは1920年代から1940年代当時のカタログを持っており、その資料をコピーする許可を得ました。製造データや商品の知識やそれぞれの希少性について学ぶことができたのです。

 

またノースカロライナでは約3万個という大量のデットストックパーツを所有するオプティシャンと出会い、後にこのパーツを譲り受けます。

 

マサチューセッツではサドラー・ブラザーズ社という眼鏡サプライヤーの屋根裏でベイクライト製のノーズパッドを大量に発見します。ベイクライトとは1909年に開発したベルギーの科学者の名前をとって付けられたプラスチック樹脂です。

 

それ以前、天然プラスチック(ゴムや蝋、角、貝殻などを溶かして合成したもの)に変わる素材として広く使われていたヴァルカナイトやセルロイドは耐熱性や安全性に不安がありました。それらの問題を解消する素材として開発されたのがベイクライトです。

 

ベイクライト製のノーズパッドは20年代から60年代の眼鏡に多く使われていた言わばアンティークを象徴するパーツです。このパーツを発見したことで向こう50年商売ができると確信したとか。

 

 

 

そして独自のレストア(修復)技術を開発するために25年間アメリカのシュロン・オプティカル社とアートクラフト社に勤務した経験のあるセシル・シース氏の指導と監修のもとレストアに必要な15種類以上の機械が開発されました。このことを通じて様々な種類の金張りアンティーク眼鏡を当時と同等のコンディションに蘇らせることが可能になりました。

 

 

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年代や形状別に分解された各パーツは社内で緻密に管理され、カスタム内容に応じて自社工場で組み上げられていきます。どのようなレストアがなされたかはレジストレーションナンバーというカードに記録されます。後々修理が必要になった際はそのナンバーから履歴を辿ることができるという仕組みです。

 

まさに情熱。

 

誰も考えつかないビジネスシステムを情熱と根気で作り上げてしまったのです。

 

このコレクションは世界で約200店舗に限定されています。

 

イベントには博物館に並んでいてもおかしくない激レアモデルも届く模様です。

 

 

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魅惑のエングレービング。第一次世界大戦後、職を失ったヨーロッパの宝飾職人が職を求めてアメリカ移住しました。世界恐慌により金の価格が暴落し、金製品に優遇政策がとられこの宝飾職人たちが躍動します。1920年代から60年代は眼鏡史の中で黄金時代と呼ばれ、金を贅沢に使った金張り眼鏡が多数作られました。

 

 

The spectacle vintage eyewear special showcasing

12/4(月)~ 12/17(日)@decora TOKYO

 

それではお楽しみに。

 

※PART.2に続きます。

 

 

 

(プレス 漆畑)

 

 

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