こんにちは。デコラ東京の岡部です。
夏も一段落して朝夕涼しくなってきました。皆さまいかがお過ごしでしょうか。
暑い中、汗をかいたままメガネを掛けているとノーズパットやテンプルに付着する汗でズレやすくなりませんか?そのような時はパットの表面とテンプルの内側の汗を拭うだけで装用感も変わります。一度お試しください。
メガネは構造上レンズが前部に収まるため、重量バランスは基本的に前加重になります。
ほぼ全ての眼鏡がそうでしょう。そしてその重量の大半は鼻に掛かってきます。その重量を支えるための要となるのがノーズパットです。
もちろん、パットだけではズレを解消できる訳ではなく、テンプルが頭を抱え込む力なども利用しながら調整を行います。このバランスが非常に難しく、鼻のどの部位に当て、どの位の力でテンプルエンドを抱え込ませるか。この善し悪しで同じ重量のメガネでも、重く感じることもあり、痛くなってしまうこともあります。いかに筋肉や神経にストレスを掛けないようにするかが、ポイントになります。これがとても難しくフィッティングの奥深さでもあります。
現在、ノーズパットは単にフレームの安定した装用感を担うためのパーツではなく、ブランドのアイデンティティーを表現する為の重要な部位の一つとなっています。私は新しいブランドやニューモデルを拝見するときに必ずノーズパットをチェックします。パットのようなさりげないパーツにまで気を遣うデザイナーの拘りを感じることができるからです。
ここからは色んなブランドのノーズパットを見てみましょう。
まずは国産ブランドから。
YELLOWS PLUS
イエローズプラスはここ数年発表モデルにチタンパットを採用しています。こちらはようやく入荷の新作です。パットにブランドロゴをあしらっています。さりげない所が良いですね。滑り止めの役割も担ってくれそうです。
H-fusion
ビンテージの名残りをデザインに落とし込むためにカシメを採用しています。メタル製のカシメは今のところあまり見かけません。これから増えてくるのかもしれませんね。
JAPONISM
イエローズ同様チタンパットです。写真では分かりにくいのですが表面に「J N」の文字が入っています。他ブランドのチタンパットは左右対称に作られている為、左右関係なく取り付けられますがこちらは非対称。右用と左用が決まっています。実は世界初の非対称チタンパットがこのパットなのです。
続きまして、インポート系ブランドのパットはデザインへの配慮のためか控えめなものが主流です、しかしながらシンプルな形でも何故か目を引くデザインが多いです。
The Spectacle
現代アイウェアのデザインソースの要となるとなるビンテージフレーム、当時のパットはカシメのタイプとなります。素材にはベークライトが採用され、当時の3大眼鏡メーカー(アメリカンオプティカル、ボシュロム、シュロン)ごとにカシメが異なるのも魅力。写真はアメリカンオプティカルのものです。
AHLEM
海外ブランドでこの長さのアームを採用するノーズパットは珍しいと思います。パットが小さいためかとてもコンパクトにまとめられたデザインです。パットを止める箱(ハコ)の底面をカットしてスッキリ見せる工夫の一つかと思います。
MYKITA
昨年秋発表の「Lite Acetate Collection」にもクリングス付きが登場しました。世界規模でマイキータのコレクション別販売ウェイトを塗り替えるほどの人気シリーズです。パットの止め方やクリングスアームのデザインは正しくMYKITA。ブランドイメージに無理なくフィットしています。
また、ここ数年の間アジアのユーザーを意識した海外ブランドが増えてきており、アジア向けのパトを用意するブランドも増えてきました。非常にありがたいですね。
ic! berlin
昔はシリコンチューブを採用していましたが、現在はパットとモダンにエラストマーを採用しています。哺乳瓶の吸い口などにも採用される樹脂で肌に優しくフィット感も良いパットです。パットの写真は左が標準サイズ。右がアジア仕様です。
LINDBERG
こちらはメディカル用シリコンを採用しており、コレクションによってパットの形状や取り付け方も異なります。こちらのパット写真も左が標準、右がアジア仕様です。シリコンパッドにロゴが入っているブランドはなかなか無いと思います。この徹底ぶりには脱帽です。
一度色んなブランドのパットを見比べてみて下さい。新しい発見があるかもしれません。
今週末9/9(土)からは「MYKITA SPECIAL EXHIBITION」がスタートします。こちらもお見逃しなく。
(decora TOKYO 店長 岡部)
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